老犬になると目やにが増えるのはなぜ?原因と対処法を獣医さんに聞きました!

犬は年を取ると目やにの量が増えることがあります。とはいえ、あまり頻繁に目やにが出ているようだと心配になってしまいますよね。ここでは、シニア犬の目やにの原因から対処法、動物病院に連れて行くべきタイミングについて解説してきます。

健康な時でも目やには出る

目やには生理現象のひとつ

空気中に舞っているほこりや花粉などの異物が目に入ると、犬はまばたきをして涙を分泌し、異物を洗い流そうとします。異物や老廃物が涙と一緒に流れ出て、目の周りで固まったものが、目やにの正体です。目やには生理現象の一つで、健康なときにもよく見られます。

老犬になると目やにが増える

シニア犬になると、目やにの量が増えることがあります。涙は水分と脂分、そしてベタベタするムチンという成分からできています。年を取ると水分だけが減るため、ベタベタした目やにが増えることがあるのです。寝ている間は涙が流れないので、特に寝起きは目やにが付きやすくなります。

目やには放置すると固まってこびりついてしまい、雑菌も繁殖しやすくなります。気付いたら清潔なティッシュやコットンで拭き取ってあげてください。

臭い目やに・緑色の目やには病気のサイン?

目やには生理現象の一つですが、病気が原因で目やにが増えることもあります。ここでは、飼い主さんが注意しておきたい目やにの情報についてまとめました。

こんなときは獣医師に相談を

通常、目やには無臭です。目やにを臭いと感じるときは、目やにを放置して雑菌が繁殖している可能性があります。こまめに拭き取って様子を見ましょう。改善しない場合は一度動物病院で診てもうと安心です。

また、生理現象や老化現象として現れる目やには、白っぽい色か黒っぽい色をしています。もし、以下のような状態が見られたら、病気が原因となっている可能性がありますので、早めに動物病院で診てもらうようにしてください。

  • ドロッとしている、ネバネバしている
  • 黄色や緑色をしている
  • 大量の目やにが出ている
  • 急に目やにが増えた
  • 元気がない

体調不良の時や、腎臓病などで脱水状態になっている時も、目やにが出ることがあります。目やにが気になるときは、愛犬の様子をいつも以上に注意深く観察してあげてください。

目やにが多い時に考えられる病気

目やにが多く出ている時に考えられる病気はいくつかあります。ここではシニア犬によく見られる目の病気を解説します。

結膜炎

細菌感染や逆さまつげなどが原因で、まぶたと眼球の間にある結膜に炎症が起きる病気です。目やにが多く出るほか、目が赤く充血したり、しきりに目をこすろうとします。比較的犬によく見られる病気ですが、放置すると重症化して治療に時間がかかってしまったり、犬自身が引っ掻いて目を傷つけてしまう可能性があります。できるだけ早めに動物病院へ連れていきましょう。

角膜炎/角膜潰瘍

目の表面を覆う薄い膜のことを角膜と言います。逆さまつげや外傷などが原因で、角膜に炎症が起きている状態を角膜炎、角膜に傷がついている状態を角膜潰瘍と言います。どちらも目やにや涙がよく出るようになります。また、強い痛みが出るケースが多く、犬自身が目を擦ったり痛がったりする様子もよく見られます。早めに動物病院へ連れて行ってあげてください。

ドライアイ

シニア犬は涙の分泌量が減るため、慢性的に目が乾くドライアイを発症しやすくなります。涙は、目に潤いを与えてくれるだけでなく、目の表面を覆って外部の刺激から角膜を保護する役割もあります。その涙の量が減り、慢性的に目が乾いてしまうと、角膜に傷ができたり大量の目やにが出るようになるのです。ドライアイは放置すると失明する可能性もあるので、早めに治療をしてあげる必要があります。

その他

まぶた付近にイボのようなできものができるマイボーム腺種、まぶたが反り返る眼瞼内反症・外反症などでも目やには増えます。また、放置すると失明の恐れがある緑内障やぶどう膜炎でも、目やにが見られることがあります。どの病気も目に違和感が出たり、痛みを伴うことが多いので、愛犬が目を気にするそぶりを見せたときはすぐに動物病院で診てもらうようにしましょう。

治療で目薬を使用する場合も

目の治療には内服薬を使用することもありますが、目の病気の治療は点眼薬(目薬)が中心です。毎日目薬をさす必要があるため、基本的には飼い主さんが自宅で処置を行うこととなります。目薬を嫌がる犬は多いので、できるだけ愛犬が嫌がらないようさし方を工夫してあげてください。上手な目薬のさし方については以下の記事で詳しく解説しています。もしさし方がわからない方は、かかりつけの獣医さんに相談してみましょう。

詳しくはこちら

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自宅で出来る目やにの取り方や対策

目やにを放置していると固まって毛に絡まったり、雑菌が繁殖して臭くなったりします。特にシニア犬は目やにが出やすいため、飼い主さんがこまめにとってあげましょう。ここでは犬の目やにの取り方について解説します。

気づいたらこまめに拭き取って

目やにが出ているのを見つけたら、なるべくこまめに拭き取ってあげてください。ティッシュでさっと拭いてもいいですし、コットンを少し濡らして目やにを吸い付けるようにしても取りやすいと思います。ティッシュやコットンが目に入ると眼球を傷つけてしまうので、慣れないうちは目頭の部分にたまった目やにを取ってあげるとよいでしょう。

固まった場合はふやかして取る

目やにがついたまま放置すると、目の周りの毛にこびりついて固まってしまいます。こんなときは絶対に無理やり取ろうとしたりせず、まずは目やにをふやかすようにしましょう。少し濡らしたコットンやタオルを、目やにの固まった部分に優しく押し当てます。しばらくすると目やにがふやけて柔らかくなるので、その後さっと拭き取ると簡単に取り除くことができます。

最後に

愛犬がシニアになると、今まで以上に様々なケアが必要になります。目やにのケアもそのひとつ。無理のない範囲で、愛犬の目元を清潔な状態に保ってあげましょう。もし異変を感じたときは、できるだけ早めに動物病院に連れていくと安心です。