トイレの失敗、どうしてる?シニア犬との暮らしをいつまでも楽しむコツ

愛犬が高齢になってくると、だんだんできないことが増えていきますよね。特にトイレの失敗に悩まされている方は多いのではないでしょうか?怒ってはいけないと思いつつも、失敗が続くと片付けるのも大変で、飼い主さんの負担が大きくなってしまいます。そこで今回、16歳のマイロちゃん&ベルちゃんと一緒に穏やかな暮らしを満喫されているママさんに、愛犬のシニアライフを楽しむコツを伺いました。

今回登場してくれるワンコたち♡

マイロちゃん

ミニチュアシュナウザーの男の子。2003年9月15日生まれ。今は自力で起き上がることができないので、オムツをつけて生活しているマイロちゃんですが、優しいママさん、パパさんと、相棒のベルちゃんに囲まれて楽しいシニアライフを過ごしてます♪

ベルちゃん

アメリカンコッカースパニエルの女の子。2004年1月15日生まれ。元気いっぱい、食欲旺盛、そしてちょっぴりお茶目な性格がキュートな16歳♡年を重ねるにつれ、マイロちゃんにくっつく頻度が高くなってきたそうです。

トイレの失敗が増えてきたときのことを教えてください

いつ頃からトイレの失敗が増えましたか?

マイロは15歳3ヶ月の頃、椎間板ヘルニアのせいでナックリングという症状が現れ、歩行が難しくなりました。自力でトイレに行けなくなったので、そのときからオムツ生活が始まりました。当時は支えてあげれば歩くことができたので、普段をオムツをしながら、できるときはトイレに連れて行って雰囲気作りをして、自主的におしっこさせてました。

ベルちゃんはいかがでしょう?

ベルも少し前からトイレを失敗するようになってきました。最初は前足だけシートに乗せて、後ろ足は床のままという「ちょい外し」することが増えてきて…。それでカインズホームで買った収納用の仕切り板を置いてみたところ、ちゃんと仕切りの中でトイレをしてくれるようになりました。

(ベルちゃんの「ちょい外し」対策でつけられた仕切り)

「ちょい外し」対策、素敵なアイデアですね!

当時はきちんと仕切りの中でしてくれていたのでよかったのですが、最近は仕切りをしていてもお粗相が増えてきてしまったので、ベルもオムツをするようになりました。オムツをした途端にトイレでちゃんとしてくれることが増えたのですが、とはいえ50%くらいの確率で失敗するので、最近はずっとオムツをつけています。

 

葉っぱの隙間からできるアピールしているベルちゃん、可愛いです♡それにしてもトイレがすごくオシャレ!!オシャレすぎるトイレについては後ほど伺います!

オムツ選びについて教えてください

サイズはどうやって選びましたか?

マイロは体重が7キロ前後なのですが、だいたい表記通りに選んで問題なく使えました。Lサイズでちょうどいい感じです。胴回り的にはMサイズでも大丈夫なのですが、Lサイズの方が吸水力があるので大きい方を選んでいます。

ベルは体重が6.5kgですが、パッケージの表記通りにMサイズを買ったら大きすぎたのでワンサイズ下のSサイズを使っています。若い子なら表記通りのサイズで問題ないかもしれませんが、シニアになると筋力が落ちてお尻周りや太もものハリが無くなって、お尻が小さくなるんですよね。なので最初はホームセンターやペットショップなどで売っている、お試しパックでサイズ感を確かめるのがいいと思います。

(※オムツにはSSサイズやSSSサイズなど、超小型犬用のサイズもあります。)

オムツの種類はどうやって選んでいますか?

ベルは従来のパンツ型のオムツで問題なく過ごせているのですが、マイロがこれをつけると気づかないうちにズレて下腹部が露出してしまうことがありました(笑)。なのでマイロには男の子用の腹巻タイプを使っています。写真の右がベル用、左がマイロ用です。

以前はトイレの度にオムツを変えていましたが、犬用のオムツって結構単価が高くて、1日に何回も交換していると費用がかさんでしまうんですよね。それで最近は写真真ん中のオムツパッドも一緒に使うようにしています。オムツパッドは生理用ナプキンのような形をしていて、オムツの中に敷いて使うものです。

吸水力が高いですし、トイレをしたらパッドだけ変えればいいのでとてもコスパがいいです。オムツパッドを使うようになってから、オムツは1日に1度交換するだけでよくなりました。

 

– 確かに犬用のオムツって少し単価が高いですよね。ぴったりのサイズが見つかるまではお試しパックで、それからオムツパッドと併用すればコストを抑えられるのですね◎

一般的によくあるオムツトラブルについて教えてください

オムツを嫌がることはなかったですか?

初めてオムツをつけたのはまだまだずっと若い頃のことで、ドッグランやカフェなどに連れて行くときのマナーでつけていました。お家で試し履きをさせると嫌がっていましたが、お外に出ると他のことに興味が向くのか、オムツのことを忘れて走り回ってました。若い頃からオムツをつける習慣があったので、年を取ってから嫌がるようなことはなかったです。

オムツかぶれをしたことはありますか?

幸いうちの子たちは今のところオムツでかぶれたことはありません。特に気をつけていることはないのですが、おしっこをしたらすぐオムツ交換するようにしています。

また、オムツはおしっこ用として使っていて、ウンチはオムツの外に出すようにしているのもいいのかもしれません。オムツの尻尾を入れる穴をハサミで少し大きくカットすると、オムツの中にウンチが入らず、下にポトッと落ちてくれるんです。いつもこんな感じで切り抜いてます。

それと、まめに体を拭いたり洗ったりはしているわけではありませんが、おしり拭きやトイレ周りの消臭剤はなるべくナチュラルな無添加の物を使うようにしています。

ウンチはトイレシートの上でしてくれますか?

トイレシートの上で完璧にウンチができるのは、お恥ずかしながら半年に1度位の確率です。若い頃はちゃんとできていたのですが、年とともにどんどん自由奔放になってしまいました。でも、お家の中で出ないよりはいいよね、ということにしています。

漏れやズレなどのトラブルはありましたか?

オムツが必要になった当初はオムツの上から布製のマナーバンドをしていましたが、時々オムツがズレて漏れてしまうことがありました。そうするとマナーバンドをつたってお腹の方まで濡れてしまうんですよね。それで使うのはやめました。

また、同じメーカーのオムツにもおしっこ2回分と4回分があって、その時の状況に応じて使い分けました。マイロが立ってトイレしていた頃は2回分のオムツで問題なかったのですが、寝たきりになってからは横漏れや伝い漏れしてしまうことが多くなりました。そこでおしっこをしっかり吸収してくれる4回分のオムツに切り替えたところ、漏れることはなくなりました。今はオムツパッドも併用しているので、漏れることはほとんどありません。

他に、漏れ&ズレ対策はされていますか?

マイロは寝たきりなので、床ずれしないようにお布団の上に寝かせているのですが、おむつがズレて漏れてしまったときにお布団が汚れないよう、お尻の下にトイレシーツを敷いています。さらに人間の赤ちゃん用のおねしょ対策防水シーツも敷いてます。

 

人間の赤ちゃん用グッズも上手に取り入れて作ったマイロちゃんスペース、とっても快適そうですね!マイロちゃんも気持ちよさそう…♡

シニア犬のトイレ問題、工夫されていることを教えてください

可愛いトイレが気になります!

シニアになるとお粗相が増えるので、スピード重視なところがあります。そこでカインズホームで買ったトイレットペーパーホルダーを、ネジで棚に打ち付けました。こうすると人間のトイレのように一瞬でペーパーを手に取ることができるので、とてもオススメです。

それから、使用頻度の高いトイレシーツやオムツ用品は、すぐ手の届く所に棚を置いて収納しています。こんな小さな工夫が飼い主のイライラを軽減して、穏やかで快適な介護に繋がっているように思います。

床に敷かれているのは滑り止めのマットですか?

床は8年前にリフォームしてクッションフロアにしました。一般的なフローリングに比べるととても滑りにくいですし、カーペットと違ってお粗相しても染み込みません。サッと拭くだけでいいのでお手入れがとても楽です。

高齢になって足腰の踏ん張りがきかなくなってきてからは、ヨガマットを敷いています。ヨガマットの上はとても歩きやすいようなので、足腰の悪いクーピーちゃんにはとってもおすすめです。

(グレーの部分がヨガマットを敷いた箇所)

ただ、ヨガマットの上にお漏らししてしまうと、マットが給水してズブズブになり、拭き取るのがとても大変です。今はすごくいいワンコ用の防水マットがあるようなので、オムツが苦手な子はそういったアイテムを使うといいかもしれませんね。

 

– 確かにヨガマットは滑らないって言いますよね!高齢になると足の踏ん張りがきかなくなるので、オムツができるクーピーちゃんはヨガマットを試してみてはいかがでしょう。

シニアライフを楽しむコツを教えてください

マイロちゃんの車椅子はオーダーメイドですか?

当時のマイロはまだ自力で歩けましたが、徐々に寝たきりの状態に慣れてしまって、すぐゴロゴロするようになっていました。お世話になっているトリマーさんの愛犬が車椅子に乗っていると伺って、マイロにももう一度歩ける喜びを感じて欲しくて、ネットで車椅子屋さんを探しました。きちんと採寸してくれて、直接試乗したり微調整しながら製作して頂けるところの方が安心かなって思ったので、オーダーメイドで作ってもらいました。

幸い、とても良心的な車椅子屋さんと出会えたのですが、車椅子にしたからといってすぐに歩けるわけではないんですよね。マイロが車椅子に慣れてくれるまで少し時間がかかって、お家の中で練習してもなかなか歩けなくて、飼い主の方が焦ったりもしました。でも気分転換にお外に出てみたら、突然爆走し始めて・・・(笑)。車椅子にしてよかったと思っています。

 

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今もお水を飲ませたりオムツを変えたりするときは車椅子に乗せています。

ママさんは鍼治療なども試されてますよね?

マイロが3歳くらいの頃から、ずっとお手本にさせてもらっているシュナウザーのブログがあるんです。そのブロガーさんがシニアの子に鍼治療をしていたので、犬にも鍼治療ができることは知っていました。それでマイロが自力で歩くのがむずかしくなった時、かかりつけの獣医さんに相談してみました。そしたら、「いいと思いますよ。」と言って、近くにある東洋医学に詳しいクリニックを紹介してくださいました。鍼や漢方薬を通じて、食事のことや心のことなど色々なことを学べたと思います。

介護生活に疲れたことはありませんか?

マイロのように歩けない子は、自分で寝返りもできなければお水も飲めないし、サポートしてあげないとトイレもできません。体の大きな新生児みたいで、介護は本当に大変です。しかもマイロは抱き癖がついてしまって、抱っこすると鳴き止むのに寝かすとまた鳴いてを繰り返すので、「もう、全然家事ができないよ!」と途方に暮れたこともありました。

でもあるとき先輩から、「抱っこできるのは今だけだから、たくさん抱っこしてあげて。」って言われてハッとしたんです。マイロのこと、あと何回抱っこできるのかな…。そう思うと切なくなって、抱っこしたくてたまらなくなりました。それまで大変だと思っていたことも、今ではとても愛おしいことと感じるようになりました。

飼い主さんの心の持ちようも大切ですよね

介護をさせてもらえることって、とても幸せなことだと思います。もしも不慮の事故や急病などで、ある日突然マイロとベルがいなくなってしまったら、私は深い悲しみに打ちひしがれて立ち直れないかもしれません。だけど、こうして介護をさせてもらえることで、いつかやってくるそのときに向けて、少なからず心の準備ができていると感じています。私はそのくるべき時のことをエンディングと呼んでいて、マイロもベルも穏やかで幸せなエンディングを迎えられるよう願いながら過ごしています。

 

– 介護に悩んだり心が疲れてしまったとき、同じような境遇の飼い主さんからたくさんの力をもらっているというママさん。他の飼い主さんからアドバイスをもらったり、情報交換したり、同じ悩みを抱えている人と交流するだけで気持ちが楽になることもあるそうです。Qooppyもそんな飼い主さまたちを少しでもサポートできるよう、これからもいろいろな情報を発信していきたいと、今回のインタビューを通じて改めて思いました。

最後に

今回取材させて頂いたマイロちゃん、ベルちゃんの暮らしは、ママさんのInstagramで見ることができます。シニアライフを楽しむアイデアが満載な上に、ママさんのユーモアたっぷりの投稿についクスッとさせられること間違いなし♡素敵なクーピーライフをぜひ覗いてみてください!

マイロちゃん、ベルちゃんのママさん、この度はありがとうございました!

 

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