【栄養学に詳しい獣医師監修】ハイシニアの犬におすすめなフード15選

一概にシニア犬と言っても、シニア期にさしかかったばかりの犬とハイシニアの犬では最適なフードが大きく異なります。そこで今回はハイシニアの犬に最適なフードの選び方、おすすめのフードについてご紹介したいと思います。

 

愛犬がハイシニアになったらフードを切り替えて

(画像:Instagram / @kplan_haru

愛犬がシニア期にさしかかったら、年齢にふさわしいフードへの切り替えが必要です。そこからさらに年をとってハイシニアと呼ばれる時期になった時も、再度フードの見直しをする必要が出てきます。

ハイシニアになると・・・

シニア初期の犬は代謝機能が衰えてくるものの、まだまだ食欲旺盛なことが多いです。そのため、シニア期にさしかかったばかりの犬に向けて作られたフードは、たくさん食べられるようカロリーを控えめにしたものが主流です。しかし、ハイシニアになると食欲が衰えることも多くなります。また、消化吸収機能も弱くなるため、しっかり食べていても痩せてしまいやすい体になっていくのです。

ハイシニアの犬にはどんなフードを選ぶべき?

ハイシニアと呼ばれる年齢になって食欲が落ちたり体重が減ってきたときは、フードを見直してみましょう。食べられる量が減ってきたら、少量でもしっかり栄養を補給できるハイカロリーのフードがおすすめです。

また、消化吸収機能が衰えて下痢や軟便が増えてきたときは、消化のよいフードを選んであげてください。消化しやすいフードかどうかを成分だけで見極めることは難しいので、フードを変えたらウンチも一緒にチェックしてあげましょう。ウンチの量が明らかに多い場合は、消化しにくいものが含まれている可能性があります。

新しいフードへ切り替える際の注意点

(TOP画像:Instagram / @kayololo

切り替える際は獣医師に相談を

犬の年の取り方は個体差があるため、年齢だけでハイシニア用のフードが必要かどうかは判断できません。年齢的にハイシニアだからと言って、胃腸の状態がよい食欲旺盛な犬にハイシニア用のフードを与えてしまうと、肥満になってしまうこともあります。そのため、フードを切り替えるときは一度かかりつけの獣医師に相談すると安心です。

まずはお試し購入がおすすめ◎

フードを切り替える時はいきなり新しいフードに替えるのではなく、これまで食べていたものに少しずつ新しいフードを混ぜて、体調に変化がないかを確認しながら切り替える必要があります。フードの切り替え方はこちらの記事で詳しく解説しているので、合わせて読んでみてください。

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新しいフードが合わないと、食いつきがよくなかったり、嘔吐してしまったり、軟便や下痢が増えることもあります。どのフードが合うのかは個体差があるため、まずはお試しパックを購入するとよいでしょう。ただし、一食分しか入っていないタイプだと食いつきを確認することはできますが、体調の変化を観察することはできません。体調の変化を確認したいときは、2〜3週間程度様子が見られる量を選ぶようにしましょう。

ハイシニアの犬におすすめなフード15選

ここからは、ハイシニアの犬におすすめなフードをご紹介していきたいと思います!ぜひ参考にして、愛犬お気に入りのフードを見つけてあげてください♪

毎日の食事に最適なドライフード7選

ここでは持病のない犬に与えるためのドライフード(総合栄養食)をご紹介します。持病があると適切な栄養管理が必要となるケースがあるので、切り替えの際は必ずかかりつけの獣医師に相談するようにしましょう。

■ユーカヌバ スモール スーパーシニア用 小型犬用 チキンターキー

11歳以上の小型犬に向けて作られたフードです。消化に優しい天然由来の食物繊維と、腸の善玉菌の栄養源となるプレバイオティクスなどを配合しています。筋肉維持に欠かせない動物性たんぱく質、健康な骨や関節作りに必要な不飽和脂肪酸とカルシウムなど、特別な栄養バランスで免疫力をサポートします。

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■COMBO ドッグドライ 11歳以上 角切りささみ・野菜ブレンド

コエンザイムQ10、グルコサミン、コンドロイチンなどを配合した、シニア犬のために作られたフードです。噛む力が衰えた犬でも食べやすいよう、やわらかい食感の粒をベースに、角切りささみや国産小魚粒など、バリエーション豊かなトッピングのおかげで飽きのこない美味しさを実現しました。

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■アイムス 14歳以上用 いつまでも健康維持 チキン小粒

獣医師の知見に基づき開発された、ハイシニアの犬のためのドライフードです。消化に優しい低脂肪な原料を使用し、健康的な消化吸収を促す食物繊維や、免疫力を維持するビタミンE、骨の健康維持に役立つグルコサミン、コンドロイチンなどが配合されています。粒が小さいので、噛む力が弱くなっているシニア犬でも食べやすくなっています。高齢犬で気になる関節や目の健康と、脳の健康維持に考慮して作られたフードです。

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■ファーストチョイス 高齢犬 ハイシニア 10歳以上 チキン小粒

最新の栄養学に基づいて栄養バランスを調整したフードです。原料に鮮度管理を徹底したヘルシーな鶏肉を使用し、関節の健康維持に欠かせないコンドロイチンとグルコサミン、免疫を維持するための抗酸化成分、お腹の健康維持をサポートする栄養成分などシニア犬に嬉しい栄養素が豊富に含まれています。また、消化機能が衰えがちな犬でも食べやすい、高発泡のドーナツ型粒を採用しています。

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■ヒルズサイエンスダイエット シニアアドバンスド 小粒 高齢犬用 13歳以上

13歳以上の小型犬のために作られた、栄養バランスに優れたフードです。骨や関節の動きをサポートするオメガ3脂肪酸、グルコサミン、コンドロイチン、カルシウムを配合し、ナトリウムやリンの量を調整することで、シニア期の腎臓や心臓の健康維持をサポート。チキンや玄米など、消化によい高品質の自然食品を使用しています。

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■ロイヤルカナン マキシ エイジング8+ 大型犬の高齢犬用

消化率90%以上の超高消化性たんぱくや、複数の食物繊維をバランスよく含んだ独自の配合により、大型犬の健やかな老齢期をサポートします。また、鮮度や栄養価を長期間維持するために、厳選された原材料は工場に到着後すぐに検査、分析が行われ、厳しい条件をクリアしたもののみを使用しています。

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■ペットライン メディコート<アレルゲンカット>魚&お米 11歳から 老齢犬用

アレルギーになりやすいと言われている牛肉、乳製品、小麦、鶏肉、鶏卵、大豆などのたんぱく質を除去し、アレルゲンを「魚とお米」に限定したハイシニア用ドライフードです。主原料にDHAやEPAを含む魚を使用し、健康な被毛を維持する働きのあるフィッシュコラーゲンや亜鉛アミノ酸複合体を配合。さらにお腹の健康に役立つフラクトオリゴ糖や、関節の健康維持に欠かせないグルコサミンが含まれています。また、老齢期の心臓に負担がかからない様、ナトリウムの量も調整されています。

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■ナチュラルハーベスト セラピューティックフォーミュラ シニアサポート ハイシニア用食事療法食

食欲が低下しやすい高齢の犬のために、主原料に嗜好性の高いサーモンを使用したフード。消化しやすい良質なたんぱく質を豊富に配合し、抗酸化作用が期待できるオリーブオイルやクエン酸、お腹の調子を整える4種のプロバイオティクス、関節によいグルコサミンやコンドロイチンなどが配合されています。

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お水を飲む量が減ってきた犬におすすめ!ウェットフード5選

たくさんの水分が含まれていて、香りもいいウェットフードは、食欲が衰えたり、あまりお水を飲まなくなったシニア犬におすすめです。ここでは総合栄養食のウェットフードをご紹介します。そのまま与えてもいいですし、ドライフードにトッピングするのもおすすめです。

■シーザー シニア犬用 14歳からの吟選ビーフ

歯が弱くなっているハイシニア犬でも食べやすい、ふわふわとした食感が魅力のフードです。上質なビーフを贅沢に使い、脳の機能を高める働きがあるDHAを配合しています。「吟選ビーフ」の以外にも「絹ささみ 野菜・玄米入り」など5種類の味があるので、食欲にムラがある子におすすめです。

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■いなば 低脂肪 14歳からのとりささみ&温野菜

低脂肪・高たんぱく質のとりささみをベースに、高齢犬の健康維持に必要なグルコサミン、コンドロイチン、DHA油、オリゴ糖、ビタミンEなどを配合しています。噛む力の衰えたシニア犬でも食べやすいよう、ささみはそぼろ状になっています。

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■ロイネス  犬用 いわし

食欲が落ちたり、胃腸が弱ったシニア犬のために作られたレトルトごはん。腎臓の健康を維持するためにリンを値を低めに調整しつつ、オメガ3脂肪酸や抗酸化物質などシニア犬に嬉しい栄養をたっぷり配合しています。いわし以外に、鶏肉、鹿肉、馬肉、白身魚があります。ブランド名・ロイネス(Roiness)を逆さから読むと…Seniorが浮かび上がるという、まさにシニア期のためのフードです。

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■ロイヤルカナン ミニエイジング 12+ ウェット

高齢の小型犬用に作られた、ふやけやすくやわらかいウェットフードです。鶏と豚を原材料に使用し、免疫力を高める抗酸化成分を配合。シニア犬に多い腎臓病を考慮して、リンの含有量を調整しています。

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■ナチュラルハーベスト シンプレックス ポーク

お腹に優しいふわふわ食感のレトルト。ペースト状なので固いものが食べられなくなったシニア犬におすすめです。穀物不使用(ノーグレイン)なので、穀物の消化が苦手な犬にも安心。味はポーク以外にチキンとホースの3種類から選べます。

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流動食としても使えるフード3選

自力で食事を摂るのが難しくなると、流動食による栄養補給が必要となる場合があります。ここでは、高齢犬の流動食としても使えるフードを3つご紹介します。尚、自力での食事が難しい老齢犬は誤嚥を起こしてしまう危険もあるので、流動食を使用するタイミングや与え方についてはかかりつけの獣医師に相談してください。

■デビフペット カロリーエースプラス

消化吸収に配慮したやわらかいムース状のフードです。噛む力が衰えてきたシニア犬にそのまま与えることもできますし、自力で食べられない場合はシリンジなどを使うと流動食として与えることもできます。

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■ペットライン メディコート<ライフアシスト> ペーストタイプ ミルク仕立て

舌触りの良いミルク仕立てで、食べやすさを考慮したフードです。鶏ささみとマグロを原料に使用し、食欲をそそる香りになっています。スプーンで口元に運んびやすいペーストタイプです。

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■森乳サンワールド ワンちゃんの介護食(粉末)

お腹の健康をサポートする動物用ビフィズス生菌に、ミルクオリゴ糖、食物繊維をプラスした粉末タイプのフード。ぬるま湯の量を調節することで、好みの硬さに仕上げることができます。ぬるま湯を少なめにすれば団子状にして与えることもできますし、ぬるま湯を多めにすれば流動食として与えることもできます。

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愛犬がハイシニアになったら注意すべきポイント

(画像:Instagram / @nanahanashii.

食欲が落ちてきたら

年とともに食欲が落ちていくのはある程度仕方のない部分もありますが、飼い主さんの工夫によって改善できることもあります。愛犬の食欲が落ちてきたら、食事の内容や環境を見直してみましょう。フードを温めて匂いを立たせたり、器を台の上にのせてあげると食べてくれることもあります。こちらの記事もぜひ参考にしてくださいね!

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水を飲む量もチェック

シニア犬は水を飲む量が減ってしまうことがあります。体に水分が足りないと脱水状態に陥ったり、腎臓病や尿路結石症などの病気を引き起こしやすくなります。反対に、水を飲む量が極端に多い場合には、ホルモンの病気などが隠れている可能性もあります。愛犬が毎日、どれくらい水を飲んでいるか確認するようにしましょう。飲水量が減ってきたときの対策についてはこちらの記事を参考にしてください。

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誤嚥性肺炎に要注意

高齢になって食べ物を飲み込む力が弱くなったら、誤嚥性肺炎に注意しなくてはなりません。誤嚥性肺炎とは、食べ物や飲み物が気管に入ってしまって肺の炎症を引き起こすもので、高齢犬の場合は重症化したり、命に関わるリスクが高いです。食べやすいフードを用意し、食事をするときの姿勢に気をつけてあげましょう。誤嚥性肺炎の予防法や食事の体勢についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

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最後に

愛犬がハイシニアと呼ばれる年齢になると、今まで以上に色々なことに気を配ってあげる必要があります。日々の食事はもっとも大切なポイントの一つ。愛犬の状況に応じて、最適なフードを選んであげてくださいね!