愛犬のフード、どう保存する?酸化を防ぐ保存方法について

犬のフードは開封した瞬間から酸化が始まります。フードの酸化が進むと風味が損なわれ、栄養が落ち、愛犬の体に良くない影響を与えてしまうこともあります。今回は、フードの上手な保存方法について、シニア犬の食事に詳しい林先生にお話を伺いました。

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犬のフードの酸化とは

おもちゃを運ぶ老犬

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フードに含まれる油脂が空気中の酸素に反応して起こるのが酸化です。犬のフードには油(脂質)が含まれているので、開封した直後から徐々に酸化が進み、一定期間を過ぎると急激に質が低下します。ここでは酸化の原因やその影響など、詳しく解説していきます。

酸化がすすむ原因

フードの酸化が進む主な原因は、以下の3つです。

  1. 空気(酸素)
  2. 光や紫外線(太陽光だけでなく蛍光灯の光も)
  3. 保管場所の温度・湿度

フードの酸化は遅らせることはできても止めることはできません。酸化を防ぐため、一般的なフードには酸化防止剤が使われていますが、だからと言って完全に酸化が防げるわけではありません。ちなみに、最近は体に優しいと言われる「ビタミンC」「ビタミンE」のような天然由来の酸化防止剤を使っているフードが多いですが、こうした天然由来の酸化防止剤は合成酸化防止剤と比べるとどうしても酸化を防ぐ力が弱くなってしまいます。

酸化したフードが及ぼす影響

酸化の原因となる脂質は、健康な体を維持するために欠かせない大切な栄養素です。しかし、そうした脂質が酸化してしまうと、その分栄養の落ちたフードになってしまいます。また、酸化したフードは味やにおいが変化するので、食欲が低下しやすいシニア犬はそれだけでごはんを食べてくれなくなるかもしれません。
さらに、酸化の進んだフードはお腹の不調を引き起こしたり、動脈硬化やガンなどの病気の要因になると言われていたりするので、特に免疫力が低下しやすいシニア犬にはできるだけ新鮮なフードを与えるようにしましょう。

酸化したフードの見極め方

フードが酸化しているかどうかを確認するには、以下のポイントをチェックしてみてください。

  • 開封から1か月以上経っている
  • 色が変わった
  • においが変わった
  • 最初よりべたついている
  • 愛犬の食いつきが悪くなった

新しいフードを開封したら、日付をメモしておきましょう。ドライフードの場合、1ヶ月以内に使い切れる量のものを選ぶと安心です。開封後、1ヶ月以上経過しているフードや、におい・質感に変化が現れたフードは酸化している可能性があります。また、愛犬の食いつきがいつもより悪くなったときも、フードが酸化している可能性を疑ってみるといいかもしれません。

脂質の高いフードは要注意

フードに含まれる脂質が多ければ多いほど、酸化しやすくなります。成分表に記載されている「粗脂肪分」の割合が15%を超えている高脂質のフードは、通常のフードよりも酸化しやすいため、開封後2週間以内に使い切るようにしましょう。
特に、体力をつけるためのハイカロリーフードや持病のある子に食べさせる療法食の中には、高脂質なものも多いです。ぜひこれを機に、今与えているフードの脂質量をチェックしてみてくださいね。

フードの酸化を防ぐ、適切な保存方法

りんごと老犬

(画像:Instagram/ @chocosora77

保存のポイント

フードをいい状態で保存するためには、できるだけ空気に触れないようにしておくことが大切です。しっかり密封し、高温多湿を避け、日光や蛍光灯の光が直接当たらない場所で保管してください。
ただし、どんな状態で保管していても、一度開封したフードはどんどん酸化が進んでしまうため、早めに使い切ることが大切です。開封してから長期間経過しているフードは与えないようにしましょう。

ドライフードの保存方法

ドライフードの場合、基本的には1か月以内に使い切るようにしてください(ただし、高脂肪のドライフードの場合は2週間以内に使い切ること)。小分けにする場合は真空容器に入れるのが一番おすすめですが、難しい場合はジップロックのような密閉できる容器に脱酸素剤と乾燥剤と一緒に入れ、高温多湿を避けた場所で保管をするとよいです。
尚、ドライフードを冷蔵庫で保存するのは扉の開け閉めの際に生じる気温差で湿気てしまうのでやめましょう。

ウェットフードの保存方法

ウェットフードは開封後すぐに使い切ることが好ましいです。多くのウェットフードが開封後、冷蔵庫保存で2日以内に消費することを推奨しています。必ずメーカーが推奨する期限内に使い切るようにしましょう。もし、開封後すぐに使いきれない場合は、小分けにして冷凍保存すれば多少開封後の消費期限を伸ばすことができます。それでも長期保存はできないので、2〜3週間のうちには食べ切るようにしてください。
保存の際には真空容器や密閉できる袋に入れてから保存しましょう。冷凍保存する場合は、容器に入れたあとアルミホイルで包むと霜がつきにくいです。

愛犬のフードの酸化を防ぐおすすめの保存容器

満腹の老犬

(画像:Instagram/ @nanahana.shii

真空容器に入れて保存する

フードの酸化を防ぐのに、一番おすすめなのが真空容器に入れる方法です。ここでは手軽に使えるおすすめの真空容器を5つご紹介します。

■ANKOMN 真空保存容器ターンシール

常温はもちろん、冷蔵・冷凍にも対応可能な真空容器で、電気や電池を使わず手動で手軽に真空状態を作ることができます。ポリ袋や紙袋などに入れてから使用すると、より真空機能を保ちやすくなります。容器部分は丸洗いできるので衛生的◎(※蓋は洗えないので拭き取りでお手入れしてください。)サイズにもよりますが、積み重ねて保存できるのも嬉しいポイントです。

▷0.6Lタイプ

容量の目安は、ペット用ドライフード200gほどです。積み重ねて収納することができ、容器はUVカット・遮光・非遮光の3タイプがありますが、おすすめはUVカットか遮光タイプです。

▷1.5Lタイプ

ワンサイズ大きなこちらは、ペット用ドライフードを400gほど入れることができます。同じく積み重ねての収納が可能です。容器の種類はUVカットか非遮光の2タイプがありますが、UVカットタイプがおすすめです。

■Cielob(セーロブ)自動真空キャニスター

常温と冷蔵の保存が可能な真空容器です。遮光ではないので、保存場所に配慮する必要がありますが、スタイリッシュな見た目と豊富なバリエーションで、インテリアにあわせて選ぶことができますね。真空機能については、充電式で蓋と一体型になっているタイプや、バキュームポンプが容器とは別になっているタイプがあります。保存スペースやお好みにあわせて選ぶと良いでしょう。

▶蓋に真空機能が搭載されているタイプ

▷0.7L ラウンドタイプ

▷1.0L スクエアタイプ

▶真空機能のポンプが容器とは別にあるタイプ
▷1.0L容器 2個セット(電動ポンプ別売り)

▷電動バキュームポンプ(充電式)

■Zwilling(ツヴィリング) フレッシュ&セーブ 真空パック機

容器はガラスタイプと袋タイプがあり、どちらも冷蔵・冷凍での保存が可能です。電子レンジにも対応しているのが嬉しいポイント。両方持っていれば、用途や保存スペースに合わせて使い分けできますね。
共通して使用できる充電式の本体ポンプを使って真空状態を作り出します。

▷本体ポンプ(充電式)

▷ガラスコンテナ

▷バッグ

■Always Fresh Seal Vac 真空フードシーラー

電池(別売り)を入れれば簡単に使用できるお手軽な真空フードシーラーです。電池式のバキュームと、バッグ4枚がセットになっているので、電池さえ準備すればすぐに使うことができます。コンパクトで収納場所にも困りません。

■真空保存容器 ソットヴォート

常温と冷蔵(ただし、必ず野菜室)での保存が可能な真空保存容器です。冷凍や電子レンジ、湯せんなどの使用はできません。小粒のドライフード600g前後が入る袋と、電気や電池が不要なポンプが付いたセットです。専用ポンプで何度でも簡単に空気を抜くことができます。

真空容器がない場合

食事中の老犬
(画像:Instagram/ @maromaromaropyon
真空容器がない場合は、お家にあるジップロックなどでも代用できます。ただしジップロックは空気を通すので、脱酸素剤や除湿剤もあわせて使うとよいでしょう。また、光も通すので保存場所には気をつけて。ジップロックよりも酸素を通しにくく、遮光性に優れているアルミ製のジップ付き袋もおすすめです◎

■アルミ製ラミジップ<アルミのジップ付き袋>

常温・冷蔵・冷凍での保存が可能です。様々なサイズが展開されているので、ぴったりサイズを見つけやすいのも嬉しいですね。目安としては、AL-14サイズで小粒のドライフードを300g~350g程度入れることができます。

■Stasher(スタッシャ―)シリコーンバッグ

何度も洗って使えるこちらのシリコーンバッグは、汁物を入れても漏れないくらい密封できるのが特徴です。バッグに入れたまま、湯船やオーブン・電子レンジなどの調理もでき、もちろん冷蔵・冷凍も可能です。地球にやさしく、見た目もおしゃれでコンパクトなのが嬉しいですね。

■ペットフード用 ドライペット用 強力脱酸素剤

フードを密閉容器に保存する場合にあわせて入れておきたいのが脱酸素剤です。一度、高湿度の空気に触れると効果を発揮し始めます。こちらは5個セットですが小分けされているので、無駄なく必要な分だけ使用することができます。

■アイリスオーヤマ ペットフードストッカー用除湿剤

密閉容器でフードを保存する場合は、脱酸素剤と一緒に除湿剤も入れておきましょう。湿気も酸化を進める大きな要因となるので、保存する場所にも配慮しながらこういったアイテムを併用できるとより安心です。

最後に

見上げる老犬
(画像:Instagram/ @hina108arare809
愛犬が高齢になると、ちょっとしたことでも体調を崩しやすくなります。フードの酸化にも気をつけて、愛犬の毎日の楽しみと健康を守っていきたいですね。ぜひ無理なく続けられる方法を取り入れてみてください。