頼れるかかりつけの動物病院、どうやって選んだらいい?

犬も年を取ると、様々な変化が現れます。トイレの失敗が増えたり、夜鳴きをするようになったり、病気にかかることも増えるでしょう。そんなとき、信頼できるかかりつけの獣医さんの存在は非常に心強いものです。

愛犬が年を取ると動物病院がグッと身近に

愛犬が若くて元気な時は、動物病院に行くのは年に一度の予防接種くらいという飼い主さんも多いでしょう。しかし、愛犬が年を取るとその存在はグッと身近になります。愛犬が病気にかかったときはもちろんのこと、それ以外でも何かと頼りになる存在なのです。

老犬になると病気が増える

個体差はありますが、犬は7〜10歳頃からシニア期に突入します。徐々に足腰の筋力や消化機能が衰えてゆき、体を病気から守ってくれる免疫機能の働きも衰えるため、様々な病気にかかりやすくなります。

心臓病や腎臓病などの内臓疾患、関節に痛みが出る関節疾患、リンパ腫や骨肉腫などのガン、夜鳴きや徘徊で飼い主さんを悩ませる認知症などは、どれもシニア犬がかかりやすい病気です。できるだけ早く治療をしてあげることで回復する確率も高くなるので、愛犬がシニアになったと感じたら、今まで以上に注意深く日々の様子を観察してあげましょう。少しでも異変を察知したときは、すぐに動物病院へ連れて行ってあげてください。

些細な変化でもすぐ相談して

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足腰が弱くなった、食が細くなったなど、年齢とともに愛犬に様々な変化が現れたときは動物病院に相談しましょう。獣医師からのアドバイスをもとに適切な環境を整えてあげることで、愛犬の老化を遅らせることができます。

また、老化のサインだと思っていたら病気が隠れていた、というのはよくあること。詳しくは『老犬の変化にどう対処すべき?見た目と行動に現れる老化のサインとは』で解説しているので、合わせて読んでみてください。病気の早期発見・早期治療にも繋がりますので、愛犬に異変が現れたときは「年のせいかな?」で片付けず、必ず動物病院で診てもらうようにしましょう。

定期検診も大切

愛犬がなにかしらの病気にかかっていたとしても、早期発見・早期治療をすることができれば、その後元気に過ごせるようになる確率はグッと上がります。早期発見をするためには、飼い主さんが愛犬の様子を日々観察することも大切ですが、それと同じくらい定期的に健康診断を受けることも大切です。

シニア犬に多い心臓病や腎臓病、ガンなどは初期症状がわかりにくく、飼い主さんがどんなに気を付けていても発見が遅れてしまう場合もあります。定期検診を受けることで飼い主さんが見落としていた病気を発見できるケースもありますので、愛犬が年を取ってきたら少なくとも年に2回は定期検診を受けるようにしましょう。

愛犬が元気なうちに信頼できる動物病院を見つけておこう

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動物病院の様子を確認してみよう

狂犬病の予防接種や健康診断などのタイミングで、動物病院や獣医さんの様子をきちんと確認しておきましょう。気になることがあれば些細なことでも気軽に質問してみて、獣医さんが信頼できそうな相手かどうか見ておくといいです。もし、相談しづらいと感じたり、なんとなく通いにくいと感じる要素があるのであれば、愛犬が元気なうちに新しい動物病院を探した方がよいでしょう。

環境が変わることは犬に大きな負担がかかる

シニア犬はストレスに弱く、環境の変化が苦手です。体調を崩してからコロコロ動物病院を変えてしまうと、体調がさらに悪化してしまう可能性もあります。また、犬が「動物病院=痛いことをされる場所、怖い場所」と認識してしまうと、動物病院へ行くこと自体が大きなストレスになってしまいます。愛犬が元気なうちに信頼できる動物病院を見つけておき、できるだけその環境に慣れさせておくことができれば、いざという時安心して治療を受けられます。

愛犬の元気な状態を知ってもらうことの重要性

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動物病院側も、犬の元気なときの様子を知っている方が、より正確に診断することができます。例えば、太り気味な犬が、病気によって急激に痩せて適正体重になったとします。その子の元気な頃の様子を知っている獣医師であれば、急激な体重の変化から異変を察知し、病気を見つけることができるでしょう。しかし、その状態を初めて見た獣医師だと、適正体重を維持できているという情報しか拾うことができず、異変を察知できない可能性があります。

こういった変化を知っておくことも診断する上では重要なので、愛犬が元気な時からかかりつけの動物病院を見つけておくことはとても大切なのです。もし、愛犬の体調が悪化してから動物病院を変わるときは、前の動物病院で診てもらったときの情報をできるだけ引き継いでもらうようにしてください。

頼りになるかかりつけの動物病院とは

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ここまで、頼りになるかかりつけの動物病院を見つけておくことがいかに大切かお伝えしてきました。ここからは、そんな動物病院をどうやって見つければいいのか、動物病院選びのポイントを解説していきたいと思います。

なんでも気軽に相談できる

飼い主さんが気軽に相談できるかどうかは、かかりつけの動物病院を探す上で特に大切にしたいポイントです。シニア犬と暮らしていると様々な不安や疑問が出てきますので、そんなとき、頼りになる獣医さんがいてくれることは非常に心強いでしょう。病気以外の悩みや不安も、気軽に相談できる動物病院を見つけられるといいですね。

例えば、飼い主さんが愛犬の介護に疲れて追い詰められたとき、きちんと悩みに耳を傾けてくれて、一緒に様々な解決案を検討してくれる獣医師なら、とても頼りになる存在だと思います。今通っている動物病院でそういった相談ができるのかどうか、一度振り返ってみるといいかもしれません。

〜動物病院でこんな相談できますか?〜

  • 一見、病気とは関係のないようなことも気軽に伝えることができる。
  • 明確に心配すべき事柄でなくても、なんとなく不安に感じていることを相談できる。
  • 介護の疑問や愛犬の健康維持のためにできる工夫など、病気以外のことも気軽に相談できる。
  • セカンドオピニオンを希望するとき、きちんとその希望を伝えることができる。
  • 飼い主さんが独自で仕入れた情報について、気軽に相談できる。
  • 介護方法など、犬に関する悩みをなんでも打ち明けることができる。

説明がわかりやすい

診察時の説明がわかりやすいかどうかも重視したいポイントです。専門用語ばかりでなにを言っているかわからない、聞きたいことがあるのに口を挟む余地がない、何の説明もないまま薬を処方される、というような場合には、愛犬が体調を崩したときに飼い主さんの不安が大きくなってしまう可能性もあります。

なぜこの治療方針なのか、この検査は何のためにするのか、処方された薬にはどういう効果があるのか、ということも含めて、愛犬の状態をできるだけわかりやすく伝えてくれる動物病院の場合、そのような不安を感じることは少ないでしょう。

もちろん、飼い主さんが積極的に質問したり、丁寧に状況を説明することも大切です。おうちで具合が悪そうだった犬が、動物病院で元気に振る舞うことは珍しいことではありません。愛犬のことを一番よくわかっている飼い主さんの話は、診察する上で非常に重要です。飼い主さんの方からも積極的にコミュニケーションをはかり、獣医さんといい関係性を築けるといいですね。

飼い主さんが治療方針を選べる

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病気によっては治療法が幅広くあるケースもあります。そんなとき、かかりつけの獣医さんとしっかり相談した上で、飼い主さんが納得できる治療法を選ぶことができるのであれば、そこは信頼できる動物病院と言えるでしょう。  細かく丁寧に説明してくれる獣医師は、相談しやすく信頼できますよね。

例えば、愛犬がガンになったとき、「このケースでは手術ができないので投薬で治療をします。この薬を飲ませてください。」と言われると、不安を感じる飼い主さんも多いと思います。一方で、手術のリスク、与える薬の効果や副作用の有無、他にどんな治療法があるのか、食事や今後の生活でどのようなケアをしてあげたらいいのか、お家でできることはあるか、などを丁寧に説明してもらえると、飼い主さんも納得して治療方針を選ぶことができるでしょう。

通いやすさも大切なポイント

いくら腕がいいと評判の動物病院だったとしても、通いづらい要素があるならかかりつけの動物病院としては向いていないかもしれません。例えば、人気すぎていつもたくさんの患者さんで溢れている動物病院や、家からかなり離れたところにある動物病院をかかりつけにしてしまうと、待ち時間や移動の時間が長くなって愛犬に大きな負担がかかってしまいます。

腕のいい動物病院や専門治療を行っている動物病院はセカンドオピニオンとして選択することもできますし、かかりつけの動物病院から紹介してもらうこともできますので、かかりつけの動物病院を選ぶときは、通いやすさも重視したほうがいいでしょう。

施設についてチェックしておきたいポイント

獣医師が信頼できる人かどうか確認するのと同時に、動物病院全体の雰囲気もきちんとチェックしておきましょう。ここでは押さえておきたいポイントを解説します。

清潔感はあるか

基本的なことですが、清掃が行き届いているかどうかは非常に重要なポイントです。建物自体がキレイかどうかではなく、待合室や診察室が清潔に保たれているかをチェックしてみてください。歴史があって建物自体が古くても、清掃が行き届いていれば安心して治療を受けさせることができます。

夜間・休日の対応はどうか

動物病院が開いている時間帯に、愛犬が体調を崩すとは限りません。夜間や休日でも対応してくれる動物病院であれば心強いですが、規模によっては夜間や休日の対応をしていない場合もあります。そのような時、連携している救急動物病院があるかどうか、他の動物病院を紹介してくれるか、事前に確認しておきましょう。

最後に

愛犬が元気なうちは、動物病院についてしっかり考える機会は少ないかもしれません。しかし、頼れる獣医さんが近くにいてくれることは、愛犬が年を取ったとき非常に心強いはずです。できるだけ愛犬が元気なうちから、信頼できる動物病院を探しておきましょう。