⽼⽝はトリミングサロンで断られるって本当?対処法は?

愛犬が高齢になったとき、トリミングサロンで施術を断られるのは珍しいことではありません。老犬になるとトリミングの間に体調が急変するリスクが高くなるからです。ここでは、愛犬がトリミングサロンの利用を断られた時の対処法についてご紹介します。

何歳くらいから断られるの?

残念なことですが、犬の年齢を理由に施術を断るトリミングサロンはたくさんあります。断られる年齢はサロンやトリマーさんによって異なりますが、だいたい10歳前後から断られることが増えてくるようです。特に、シニアになってから初めて利用するサロンでは、安易に引き受けてくれないことが多いでしょう。

トリミングサロンが⽼⽝を断る理由

犬は年を取ると、ちょっとした環境の変化で急激に体調を崩すことがあります。トリミングサロンが老犬の施術を断るのは、犬の体調を考慮してのことなのです。

急激な体調の変化に対応できない

お家で元気いっぱいに過ごしていたはずのシニア犬が、トリミングサロンで急に体調を崩すことは少なからずあります。しかしトリミングサロンはあくまでトリミングをするところ。トリマーさんに医学的な知識はありませんし、他の子の施術をしている最中に体調が悪化すれば、すぐに気付けないこともあります。

最悪の事態に備えて、あらかじめ体調を崩しやすい老犬はお断りとしているところもたくさんあるのです。

 体にかかるストレス

人間の場合、美容院に行くと座った状態で施術をしてもらえますよね。飲み物を出してもらえたり、シャンプー中は仰向けの体勢にしてもらえたり、施術の間は快適に過ごすことができます。しかし犬の場合、トリミング中はずっと立ちの状態が続きます。シャンプーからドライヤー、カットまで、ずっと立ちっぱなしで耐えなければなりません。若い頃なら耐えられても、高齢になると心身ともに大きなストレスがかかります。

 慣れない環境

犬も高齢になると、体が思うように動かなくなり、目が見えなくなったり耳が聞こえなくなったりします。長年暮らしているおうちの中は安心できても、慣れない環境で長時間過ごすことは大変なストレスになります。

 飼い主と離れることへの不安

愛犬が年齢とともに甘えんぼになったということはありませんか?視力や聴力の衰えから不安なことが増えると、飼い主さんから離れることも嫌がるようになります。トリミングで長時間飼い主さんから離れることは、老犬にとって大きなストレスになるのです。

また、体にどこか悪いところがある場合には、人に触られることを嫌がるようになります。

待機時間も⻑い

トリミングサロンは複数の犬を預かってトリミングを行います。そのため、順番が回ってくるまではケージの中や他の犬と同じスペースで待機しなければなりません。他の犬が苦手な子の場合は特に、この待機時間も大きなストレスになるでしょう。

⽼⽝にもトリミングは必要?

(画像:Instagram / @pyu_camera

サロンの環境もトリミングの施術自体も、老犬にとっては大きな負担になります。では高齢になったらトリミングしなくてもいいのでしょうか?

清潔を保つことは⼤切

毛が伸びる犬種の場合、清潔さを保つために定期的なカットは必要です。汚れやすい口周りやお尻周り、眼球を傷付けたり目やにの原因になる目の周りの毛はこまめにカットしてあげた方がいいでしょう。また小型犬の場合、足裏の毛を伸びたままにしておくとフローリングなどで滑って関節に大きな負担をかけてしまうので、こちらもこまめにカットする必要があります。

垂れ耳の犬は構造上通気性が悪く、蒸れたり汚れが溜まったりしやすいので注意が必要です。炎症を起こしたり嫌な匂いを出さないためにも、不要な耳毛をカットしたり耳の汚れを掃除して清潔に保つ必要があります。

パグやフレンチブルドッグ等の短頭種は、こまめに顔の皺の手入れをすることで嫌な匂いや皮膚炎を防ぐことができます。

 健康重視のトリミングを

愛犬が高齢になっても定期的なお手入れは必要ですが、できるだけ体に負担をかけないよう、健康重視のトリミングをしてあげましょう。カットに時間がかかる凝ったデザインや、お手入れが大変な見た目重視のカットは避け、清潔さを保つために必要な最低限のトリミングをしてあげてください。

自宅で毎日ブラッシングをしてあげたり、汚れた箇所をこまめに拭き取ってあげると、トリミングの時間を短縮することができるだけでなく、愛犬の体の変化にも気づきやすくなります。短い時間で構わないので、日々のお手入れを生活に取り入れてみてください。

トリミングサロンで断られた時の対処方

いつも通っていたトリミングサロンで断られてしまった場合、トリミングの手段を別途確保する必要が出てきます。ここではサロン以外でできるトリミング方法についてご紹介しています。それぞれの特長をチェックして、愛犬に合う方法を探してみましょう。

動物病院のトリミングを利用する

最近はトリミングをしてくれる動物病院も増えています。可能であればトリミングだけでなく、普段の診察も安心して任せられる動物病院のトリミングサービスを利用してください。

<メリット>

急な体調の変化があったとしても、動物病院に併設されているサロンなら、すぐに獣医師に対応してもらえるので安心して預けることができます。また、通常のサロンではお断りされる、投薬中・闘病中の子でも受け入れてもらえます。

<デメリット>

動物病院はトリミングサロンと違い、基本的に送迎のサービスはありません。またトリマーさんの人数が少なく、予約が取りにくいこともあります。

自宅でトリミングをする

既存のサービスに頼らず、自分でトリミングを行う飼い主さんもいます。飼い主さん自身がトリミングできるようになれば、こまめにお手入れができ、衛生的な状態を維持してあげられるでしょう。

<メリット>

住み慣れたお家で大好きな飼い主さんにトリミングをしてもらえることは、犬にとって最も負担が少ない方法と言えます。時間を気にする必要もないので、愛犬の状態を見ながら無理のない範囲でトリミングすることが可能です。

<デメリット>

トリミング道具一式揃える必要がありますし、慣れるまで思うようなカットにならないこともあるでしょう。飼い主さんの努力が必要不可欠です。

出張トリミングを利用する

トリマーさんに自宅まで来てもらってトリミングをしてもらうサービスもあります。お家の中で行う場合もあれば、専用の車の中で行う場合もなります。

<メリット>

移動の負担や待機時間がない上、飼い主さんがそばで待機できるため、愛犬にかかる負担は少なくてすみます。犬の扱いに慣れたトリマーさんが対応してくれるので、飼い主が自分でトリミングをするより施術時間が短いのもいいところ。

<デメリット>

すみ慣れたお家は犬にとって大事なテリトリーです。そこに突然他人のトリマーさんが入ってくることを嫌がる子もいます。急激に興奮すると体によくないので、トリマーさんが来た時はインターホンを鳴らさないでもらう、愛犬を抱っこした状態で外までお迎えに行く、などの工夫が必要です。

シニア犬専用のトリミングサービスを利用する

老犬ホームに併設しているサロンなどシニア犬用のトリミングサービスを行っているサロ

ンもあります。また通常のサロンでもシニア犬用のプランを設けている場合もあります。

<メリット>

トリミングを数回に分けて、一回あたりのトリミング時間を短くしてくれたり、寝たままでも施術を受けられるようにしてくれたり、老犬の体調を考慮した施術を行ってくれます。

<デメリット>

通常のトリミングに比べると費用が割高になります。また、サービスを提供している施設の数が限られているため、住んでいるエリアによっては受けられない場合もあります。

若いうちから行きつけのトリミングサロンを見つけておく

老犬になってから初回利用のトリミングサロンに行くと、断られる可能性は高いです。しかし若いうちから通い続けていると、トリマーさんも状況を把握できるので、シニアになっても継続して受け入れてくれることもあります。

愛犬が若くて元気なうちに信頼できるサロンやトリマーさんを見つけておくことも大切です。愛犬が高齢になっても安心して通えるように、トリマーさんと信頼関係を築いておきましょう。

最後に

シニアになってトリミングサロンにお願いできなくなったとしても、愛犬の健康のために定期的なお手入れは必要不可欠です。動物病院のトリミングサロンや出張トリミングなどのサービスを活用して、なるべく清潔な状態を保ってあげてください。